Deko Palace 編
筆者が現在生活をしているスペイン・バルセロナを中心に、足を運んだインテリアショップで目に留まったものやお店の印象などについて個人的かつ主観的な目線で書き記します。
Deko Palace とは
小ホールほどの面積、天井高を誇る大型のインテリア雑貨ショップ。
キッチン雑貨、テーブルウェア、ファブリック、アロマ関連用品、ガーデン関連用品、バス関連用品、ステーショナリー、照明、家具などホームデコレーションを一通り網羅する品揃え。
実店舗はバルセロナに1店舗のみ。(Natura Casaと同じ並びにある)
わくわくしたもの
入店してすぐの場所に陳列されているキッチン雑貨の品揃えが豊富で楽しい。チーズやワインなど、スペインの食生活で重要な位置を占めているものに関するアイテムは特に豊富。アボカドやレモンの半端になったものを保存するための専用の容器もあるなど、あまり日本では見かけないものもあって面白い。
いくつかお店を見て回った印象だけれど、スペインは保存容器類のバリエーションが豊富に感じられる(そういえば、日本でも人気のあるLékué ルクエ もスペインの調理器具メーカーだ)。生活の中で食への関心が高いことが商品のバリエーションを促しているのかもしれない。
それと、すごくいい匂いがすると思ったらアロマ関連用品ではなくドライフラワーのコーナーだったことも印象的だった。スペインのインテリア雑貨屋やフラワースタンドではドライフラワーも人気があるようで、ちょくちょく見かける。そして、ドライフラワーとナチュラル系のインテリアは相性が良い。
気になったもの
ガーデニング関連用品の売り場には植物も売っている……と思ったら、人工植物だったことには驚いた。本物の植物は全然売っていないみたい。ドライフラワーにはある程度好感をもつ自分、人工植物にはがっかりする自分。その差異はなんだろう。
人工植物の場合、その魅力が手軽さにしか見出せないことに物足りない気持ちになるのかもしれない。もっと手の込んだ美しい造花(それらは決して安くない)があることも知っているけれど、それでも造花を選んだ理由を手軽さ以外に求められない気がしてしまい、そのことに落胆してしまう。
考えたこと
Deko Palaceの全体を見渡し浮かんだことは、たぶんここのラインナップはAirbnbやシェアハウスの家主にとってはありがたく使い勝手の良いお店なのだろうなということだった。
価格帯も求めやすく、白木の木目調を中心とした雑貨や家具はどんなインテリアにも馴染んでくれて、嫌な印象を与えない。
バルセロナのような世界的に見ても有数の観光名所では、Airbnbもシェアハウスもたくさんある。そのほとんどが同じようなインテリア、同じような食器になってしまうことはいろんなリスクを考えると仕方がないことかもしれない。
手入れを必要としない人工の植物は住人がころころ変わる部屋にとっては完璧だろう。例え人工物であっても観葉植物のグリーンが目に飛び込んでくるかどうかは部屋の第一印象を左右するものだと思う。でも一度それが人工物だとわかってしまった後には、この部屋は自分のために用意されたものではなく、不特定多数のひとに好印象を与えるための部屋なのだなという気持ちが拭えなくなるだろう。
服のようにコロコロと変えることが難しいものだからこそ、「インテリア=特定のイメージの複製」で妥協するのではない小さな自分だけの空間がほしいな。それを後押ししてくれるインテリアショップをもう少し探してみたい。
店舗概要
Deko Palace
Avinguda Diagonal, 458, 08006 Barcelona
+34 934 159 125
https://dekopalace.com/