Jaferとの再会
私は2020年から1年間、バルセロナに滞在していた。毎週通っていたエンカンツの蚤の市の気のいい店主がJaferだ。飄々としていて和やか。歌うような調子でお客や同業者に挨拶する姿を行くたびに見かけていた。
私は2020年から1年間、バルセロナに滞在していた。毎週通っていたエンカンツの蚤の市の気のいい店主がJaferだ。飄々としていて和やか。歌うような調子でお客や同業者に挨拶する姿を行くたびに見かけていた。
もうすぐ秋が来たらバルセロナから東京に戻って1年が経つ。あっという間だったと言ってしまえばそれまでの、慌ただしいような空いた穴を感じないようにするのに精一杯のような、少し情けない気持ちでこの1年を過ごしてしまった。「例の疫病のせいで」と時間の使われ方や物事の濃度をボヤかすのにこれ以上慣れてしまいたくない。
夏真っ盛りの暑さが何日か続いたと思えば、このところは涼しく感じる日が増えた。
雨が降ったり、重々しく曇ったりするバルセロナを暮らすまでは想像してみたことがなかったけれど、季節の変わり目や秋・冬は割とそういう天気に見舞われることが一年を暮らすうちにわかってきた。
自分が何かを継続的に勉強したり、何かを習慣にしたりすることがとても苦手なのだと気がついたのは割と最近のことだった。最初は意欲が湧くのに続かない勉強。ヨガやストレッチのようなものもルーティンになったことがない。そんな私だけれど、蚤の市通いだけは習慣になっているとそろそろ言ってもいいかもしれない。
蚤の市以外にも思いもしないものが見つかる場所に、リサイクルショップは外せない。これは個人的な興味の問題でもあると思う。物そのものの魅力を愛しているけれど、同時に物がもつ個人史のようなものに私は惹かれている。
久しぶりの蚤の市便りです。滞ってしまっていたのはこのウェブサイトの立ち上げ準備をしていたのも理由だけれど、昨年秋から買い付けてきたものがいよいよ結構なボリュームになってきたので日本への発送作業に集中していたから。今回は蚤の市便り、発送編。
このあいだ、リクエストが重なって同年代の友だちをふたり蚤の市にお連れした。バルセロナの街に詳しい人たちもエンカンツの蚤の市は行ったことがない人が結構いるようで、連れてって!と言われることが増えた。
誰かと一緒に蚤の市に行くことについて今日は書いてみようと思う。このあいだ、隣人のマルタと一緒に蚤の市に行った。
自分の好みは偏っていると思う。基本的にモノトーンよりも色のあるものが好きで、シンプルよりは装飾が好きで、可愛いものは大好きだ。そのものが「楽しい」ことは自分にとってはとても重要だと思う。楽しいものには人生の良い部分が詰まっている。
今年のバルセロナは例年よりも寒い日が多いみたいで、日本も大雪が続いているという話を聞くと世界的に寒い冬なのだろうか。親戚のいる秋田でも豪雪で雪かきもままならない事態らしい。対して、東京の友だちがシェアしてくれた動画では積雪したマドリードの街中で颯爽とスノボやスキー、さらには犬ぞりで遊ぶ大人たち。雪の量はもちろん比べ物にならないけれど、スペインの大人たちのエンジョイ力(りょく)は素晴らしい。